ずっと女子大生でいたい

金と酒と男と権力をくれ。

ビリオン珈琲のプチいい出来事

飽きることなくビリオン珈琲。

 

ここで今日あったプチ良い出来事を挙げたい。

先日、私がいつものように死にそうな顔で重たいリュックを背負い、ダズリンのコートを着て、歩き方が極度に悪いせいで買ってから一か月と経っていないのに裏の先っぽのところがべろんと剥きかけているレースアップのショートブーツを履いてビリオン珈琲に来た日の事だ。

パソコンを広げるでもなく、珈琲を三杯、禁(金)断のフォンダンショコラパンケーキ(画像右下)

http://birioncoffee.com/wp-content/uploads/07-1-1024x606.jpg

を頼み、只管iPhoneを弄り倒し、恋愛コラムや恋愛指南サイトを地域交番勤務警察官のごとく巡回し、たまにボールペンとA5の分厚いノートにお絵かきをしていた。

 

つまらないしなんか寂しいから家に帰りたくない、という思いで3時間くらい粘っただろうか。帰りたい。非常にその思いが強くなった。

何といってもお尻が痛い。水も飲んだし珈琲もめっちゃ飲んだ。トイレ三回行った。行き過ぎだ。席を立つのですら妙に恥ずかしい。

煙草ももうない。

空腹に耐えきれずパンケーキを食べたものの、最初の方はもう美味しいし見た目が愛くるしく幸せだったが、甘ったるく口に残る濃厚なチョコレートに、吐き気が私の喉をつついてくる。

 

お腹すいた。

煙草ない。

寝っ転がりたい。

なんかもうだるい。

 

そんな思いでのろのろと席を立ち、隔離された地下の喫煙席から階段を上がって地上に出て、自動ドアを抜けて会計をする。料金は想像より少しばかり高かった。

うーん、と思いながらも、会計を済ませてその足でトイレに行った。その日四回目のトイレである。もう水道代や自動で蓋が開く等の電気代を払うべきかぽやぽや考えながら喫煙席に戻り、重すぎて置いておいたリュックに財布を戻してから、少し考えて席に着いた。

気になって仕方がなかったため、メニューを開いた。

 

 

 

 

 

ブレンド珈琲¥430

アメリカン珈琲¥430

 

おかわり珈琲¥220

 (ブレンド珈琲・アメリカン珈琲・水出し珈琲の3商品に限り、お得な価格でおかわりできます。※3商品の中であれば、最初にオーダーしたドリンク以外でもおかわり可能。)

 

 

珈琲の欄にはそう記されていた。

私はiPhoneの計算アプリで頼んだ品々の値段を合計してみた。

そして核心した。

あ、あの店員…おかわり珈琲でっつったのに、全部単品の値段じゃあねぇか…!?

 

まったくもぉ~♡♡

と思いながらも、白黒つけてやろうじゃねえかと、財布を掴み、再び隔離された喫煙席から地上に躍り出た私。

さっき会計をしてくれた店員とはまた違う店員だった。タイプも違い、さっきのは根暗クールバンド被り黒髪無愛想野郎だったが、今度は愛想振りまき笑顔キュン純王子野郎だった。王子に野郎はないな、くんに訂正してお詫びします。

 

私「あのう、さっきお会計をしたんですけど、おかわり珈琲で頼んだものが単品の値段になっていたのかもしれないので確認していただくことはできますか?」

王子「かく…にん…?」

お前は壊れたロボットか。

注文聞くときめちゃくちゃ目を見つめてにっこにっこ可愛い笑顔してたじゃねえかよ。

お姉ちゃんお金のことはしっかり白黒つけたいから、緩くはいかねえぜ。

「はい。おかわり珈琲になってたかの確認を」

「あっはい~。少々お待ちください~^^」

 

お会計を待つ人がいたので、端にずれて壁にもたれかかる私。他人からすれば、ジョジョの奇妙な冒険のキャラのように、余裕と、どこか鋭い瞳、そして黄金の魂を持っているように見えたに違いない。

https://i2.wp.com/jojosoku.com/wp-content/uploads/2016/06/6526b2e0-s.jpg?fit=600%2C400

 

「お待たせしました」

「はい」

「あの、一杯目にブレンド珈琲を頼まれて、二杯目にアメリカン珈琲を頼まれていますので、種類が違う物はおかわり珈琲にできな…くて」

途中で敬語に躓いたようだ。

え、うそ、まじかよ。

「えっ、あっ、そうなん、そうなんですね。わかりました、すみません^^」へらへら

まさかの勘違いに、恥ずかしい思いを隠しながらいそいそと喫煙席に戻る私。

あー恥ずかしかった、と思いながらメニューを手に取る私。

 

おかわり珈琲¥220

 (ブレンド珈琲・アメリカン珈琲・水出し珈琲の3商品に限り、お得な価格でおかわりできます。※3商品の中であれば、最初にオーダーしたドリンク以外でもおかわり可能。)

 

 ブレンド珈琲・アメリカン珈琲・水出し珈琲の3商品に限り、お得な価格でおかわりできます。※3商品の中であれば、最初にオーダーしたドリンク以外でもおかわり可能。)

 

※3商品の中であれば、最初にオーダーしたドリンク以外でもおかわり可能。

 

!!!???!?!?!?!!?!?!??!!?

 

ど、どういうことだってばよ…!!????

 

だがしかし、何度も聞きにいくなんて少し責めているようだし、なんかいちゃもん吹っかけてるみたいでいやだし…

と、その日の私はそのままもやもやしながら帰りました。

 

 

 

そして、今日!!

 

私はまた、ビリオン珈琲に来ていた。

そしていつも通り、一杯目のブレンド珈琲を頼む。

しかし、同じ轍は踏むまい、と注文の際に

 

「このおかわり珈琲って、二杯目違うのだとおかわりできないんでしたよね…?」

と聞くと、目の色が変わる店員さん。

「すみませんお客様。以前他の店員が間違えた説明をしたようです。こちらの3商品からでしたら、二杯目は自由にお選びいただけます」

「ですよね!?よかったぁ。ありがとうございます」

 

心底ほっとした。

これで二杯目にアメリカン珈琲を頼める。

 

そしてパソコンかたかたしながら煙草を吸ったり珈琲飲んだりしていると、店員さんが現れた。

「すみませんお客様。以前、おかわり珈琲を頼まれた際におかわりの値段になっていませんでしたか?」

「はい」

「申し訳ございませんでした。よろしければこちらのブレンド珈琲のほうをおかわり珈琲のお値段に変更させていただきます」

「あ、いえ、でも私も気づかなかったので大丈夫です」

「いえいえ」

「いえ…すみません、ありがとうございます」

「^^」

「^^」

 

あ、ありがてえ。

と、言う感じで。このありがてえ出来事が今日の私のプチ良い出来事です。

 

 

は~~~~~ビリオン珈琲の喫煙席に住みてえ~~~~~